ちょっと話題に出たので調べなおしたのですが
以前の記事で原種ファイヤーの尻尾は炎だけから成り固体としてのトサカは存在していないと記したものの、これはどうも正確ではないというか、設定が途中から変わって今の形になったみたいですね。
まあそういう事がある事自体は知っていた(参考:「フシギバナの花」の謎について - ばっQーと>ばっきゅーと なつかしもの散策ぶろぐ)のですが、正確には把握していなかったのでちょっと調べてみました。
第一世代のファイヤー
3Dモデルを見る限り、ポケスタ(1998年8月1日発売)の頃のファイヤーの尻尾は翼同様実体+炎で形成されているようです。(なお実体部分が存在する場合実体は常に下側で上に炎が噴き出す形)
といっても
当時の公式イラストのファイヤーの翼・尾の黄色部分が現代のどれとも異なり炎エフェクトと同様の輪郭で描かれいる事(と炎エフェクトが黄色部分まで達している事)を考えると、本当の最初期においては翼も尾も全体が(キョダイリザードンの翼のような)炎の塊であり、ポケスタ発売における3D化の時点で翼も尾も実体+炎の形と決定されたのではないかなと思います。
ドットにおいても赤緑(1996年2月27日発売)、青(1996年10月15日発売)では尾も翼も炎部分と実体部分の描き分けがされていない*1のに対し、ピカ版(1998年9月12日)ではアニメ風に描き分けがなされています。
アニメにおいては、1998年12月10日放送の74話におけるイメージ内のファイヤーの尻尾が実体+炎の形です。
(21年9月24日追記)
「青版公式絵」時点で実体+炎の形を取っていたようです*2
第二世代前後のファイヤー
1999年7月17日放映のルギア爆誕においては、ファイヤーの尾は色の描き分けこそなされているものの完全な非実体タイプです。
また1999年11月21日発売の金・銀においても非実体系。
翼もどちらかというと最初期寄りのデザインですが、実体の輪郭は感じられます。
ベータ版とされるデータにおいてもやはり非実体っぽい。
ポケスタ金銀のモデルは使い回しです。
第三世代のファイヤー
ルビー・サファイア(2002年11月21日発売)*3ではファイヤーの尾は再び実体+炎タイプに戻りました。
炎部分の色は色違いでも大差ないので、大きく色が変わっている部分は実体です。
しかしポケモン放送局18話(2004年9月28日)におけるファイヤーの尾は完全な非実体タイプであり、尾に黄色部分が存在しないファイヤーがここで初登場しました。
XDのモデルは頭の炎が変わった以外使い回しです。
第四世代以降
そして第四世代以降、ファイヤーの尾は炎のみで固定化されます。
3Dモデルでも徹底され、バトレボでは全体が炎エフェクトで形成されている事から凍結時にはトサカも尾も消失するように。
本家のモデルも炎エフェクトでこそない*4もののやはり実体部分は見受けられません。
アニメにおいても黄色部分が残っている事こそあっても、そこが実体である事は無いようです。
つまり?
恐らくファイヤーは最初期において尾も翼も炎の塊として設定されていた。*5
しかし3Dモデルの作成にあたって不便さから両方とも実体+炎の形として再設定され、翼はそれで固定化されたものの尾については製作内でも最初期の非実体と再設定された実体+炎のどちらが正しいか定まっておらず、第四世代あたりで明確に非実体として決定された。ただし黄色部分を描くかどうかについては今なお明白な基準はない。
……という感じだと思われます。
なおガラルファイヤーの尾は実体+炎ですが、実体があるのは上側です。